#1 担当ブルワー大地が語る!「new tune」定番ビールの全て
open air湊山醸造所のnew tuneの仕込みがもう10回目になりました!モルトの味わいが引き立つ、talusを使ったシングルホップのpale ale、「new tune」を仕込み続けている担当ブルワー、大地くんにインタビューを行いました。
「new tune」は世界五大ビール品評会の一つである「インターナショナル・ビアカップ2022」で金賞を受賞! 味はお墨付きなのです!この「new tune」を作ったのは、open air 湊山醸造所のヘッドブルワーBenのレシピ開発と、大ブルワーの大地くんの仕込み。今日は、ブルワーの大地くんに、「new tune」のビール仕込みのストーリーを聞きました。聞き手はopen airのマーケティング担当、ビール好きの姜(かん)です。
ビール造りの道のり
-- 大地くん、まず始めにビール造りに足を踏み入れるきっかけについて教えていただけますか?
大地くん もともと日本酒作りをやっていたんですが、それを1年間経験した後、酒販業界で2年ほど働きました。その間にビール造りに強い興味を抱き、ビールの知識を積極的に身につけるために本を読んだり勉強したりしました。そして、ビール造りを本格的に始める前に、Benの紹介でHINOブルーイング(滋賀)で修行し、ビール造りの手ほどきを受けました。
ビール造りの情熱から始まった一本のビールの物語
-- 非常に興味深い経歴ですね!それでは、「new tune」のコンセプトは何でしたか?
大地くん new tuneのコンセプトは、落ち着いた深みのあるビールを作り出すことです。IPAやPale Aleのようなビールが定番として愛されている中で、私たちは新たな一味を加えたかったのです。そのために、ペールエールに適したペールモルトと、グレープフルーツやローズ、ドライフルーツの香りが特徴的なホップTalusを使用しました。これらのシンプルな原材料が組み合わさることで、独自の風味が生まれます。
ビール作りの魅力は、限られた素材から無数の風味を引き出すこと。それがnew tuneの特性を作り上げています。
ビールの味と深みを追求する一途な挑戦
--「new tune」の味を具現化するには、どのような試行錯誤が必要でしたか?
大地くん ホップの量を調整するだけでは味の変化に大きな影響はありませんでした。僕がやってきたのは、醸造技術全体のアップグレードです。それには温度管理や時間の調整、作業方法などが含まれています。これらの要素全てが上手く組み合わさることで、「new tune」の特徴的な味わいが生まれてきました。
休日の朝にぴったりなビールに仕上げるための微調整
-- では、"new tune"の仕込みが今回で10回目を迎えますが、そのたびに何か新たな発見があるのでしょうか?
大地くん 毎回新たな発見がありますね。例えば、仕込みを繰り返すことで、水や麦芽、ホップのバランスがどう影響するか、という微妙な調整の結果がどれだけビールの品質に影響を与えるかに気づきました。それぞれの仕込みが異なる結果を生むというのは非常に興味深いです。new tuneが休日の朝やシエスタにぴったりのビールとなったのも、これらの経験があってのことです。
-- いつもどのような心構えで仕込みをしていますか?
大地くん ビールの込みは複雑なプロセスであり、ミスが最終的な製品に大きな影響を及ぼす可能性があるため、主にミスを犯さないように気を付けています。特に、準備段階で全力を尽くし、ビールの配管の準備を行い、適切なタンクに水が流れるように心がけています。
毎回の仕込みに込められる思いと取り組み
-- 一回一回の仕込みにおいて、何が一番難しいと感じますか?その困難にどのように立ち向かっていますか?
大地くん 仕込みは非常に細部にまで注意を払う必要があります。例えば、スパージングのスピードや移送スピードとの水の量のバランスなどが一番難しいと感じています。バランスを取ることは難しいですが、それらの困難を乗り越えることで、より美味しいビールが生まれるので、常に挑戦し続けています。
-- 最終的に完成した「new tune」の味を実現できた瞬間、大地君はどう思いましたか?
大地くん 「new tune」が完成した瞬間は、本当に感動的でした。特に初めて自分が醸造したビールを試飲した時は、言葉にできないほどの喜びを感じました。しかし、それと同時に、これからも更なる改良を重ねていこうという意欲も湧いてきました。僕はまだ「new tune」をより良いビールにしたいと思っています。現在のnew tuneは少し苦味があり、それが食べ物との組み合わせの良さを持っていますが、まだ進化の余地があると感じています。
-- ビールを作るうえで最も重要なことは何だと思いますか?それは「new tune」の製造過程にどのように反映されていますか?
大地くん ビール作りにおいては妥協を許さない姿勢と、あきらめない強い意志が必要です。これらは「new tune」の製造過程全体に反映されています。具体的には、材料の選択から製法、そして仕込みに至るまで一貫して高品質を追求し、ビール一つ一つに全力を注ぎます。そうすることで、美味しさや独自性を引き立てています。
ビールと共に楽しむべきおすすめのフードペアリング
--「new tune」を楽しむための最適な飲み方やペアリングは何でしょうか?
大地くん new tuneは落ち着いた味わいなので、クッキーやシーザーサラダ、ナッツや癖のないチーズが最適です。
--最後に、大地君から「new tune」のファンに向けたメッセージがあれば、お願いします。
大地くん 僕は常に新しいことを試しており、これからも新しいビールを生み出していきます。「new tune」のようなビールが、ビールファンの皆様に喜んでいただけることを願っています。
終わりに
ビール造りに携わる職人としての情熱と経験が生み出した「new tune」は、これからも我々の期待を超えて進化し続けるでしょう。
皆さん、今回の記事をお楽しみいただけましたか?大地くんの話から感じたことや、もし何か質問があればコメント欄にお寄せください。
これからもopen air湊山醸造所の醸造家たちとともに、さらなる美味しいビールの旅をお楽しみに!
なお、「new tune」についてさらに詳しく知りたい方、またはご購入をご検討の方は、以下のリンクから商品詳細ページをご覧ください。
皆さまのご意見、ご感想をお待ちしております!
執筆:姜承萬